昨日は”工房のある家”の、
スイッチやコンセントや照明の位置、
換気扇や給気口のスリーブ(穴)の位置などを、
展開図や立面図に落とし込み、
お施主さんにメールで送る。
明後日には本間建設さんで設備屋さんとの打ち合わせがあるので、
その前に検討しておき確認事項を明確にしておく必要もある。
敷地境界からの離れが狭いので、
給排水の一部を躯体を建ち上げる前に先行配管しておかなければならない。
このあたりも明日打ち合わせをする必要がある。
特にキッチンの流しの排水は注意を要する。
1Fを半地下にしたゆえに、
シンクから横引排水金物ですぐに建物外に出さないと自然排水が出来ない。
前面道路の汚水桝との高さ関係を再度確認してもらったうえで、
高さ設定を慎重に行う必要がある。
けど”工房のある家”は1Fを半地下にすることで得られたメリットが多くある。
その分建物自体の高さが稼げるので、
フラットルーフというシンプルな形を保ったまま3階建てにすることが出来た。
フラットルーフの利点は施工がしやすい分、
工事費が安くできるだけでなく屋上が有効利用できるし、
大きなトップライトの掃除やメンテナンスが足場を掛けなくても出来るので、
後々も安心である。
構造的にもシンプルに出来る。
なので私が設計してきた建物はフラットルーフの建物が多い。
トップライトがあるなら基本的にメンテナンスがしやすいフラットルーフにしている。
”工房のある家”で1Fを半地下にして得られたもう一つのメリットは、
地盤改良をしなくて済んだことである。
近隣のボーリングデータでも表層約1M以上の深さまで盛土があり、
その下に地耐力が期待できそうな地盤があることが想定された。
なので単管パイプによる簡易山留で掘れる深さ、
キッチンの自然排水がギリギリ出来る高さまで1Fを埋めた。
結果的に鉄筋コンクリート造という重い建物にもかかわらず、
地盤改良はしないで済んでいる。
半地下にしなかったら1Mほどの深基礎等の対応が必要だったはず。
その深基礎のスペースを住空間に有効利用したとも言える。
また1Fを半地下にすることで、
前面道路や周囲の建物に居る人とアイレベルがずれて、
不思議な距離感が生まれるという面白い効果もある。
上の画像は前面道路に居る人のアイレベルから撮った模型写真。
1F床は前面道路から850mm下がった高さ、
2F床は前面道路から1350mm上がった高さにあり、
建物内の床だけでなく、
前面道路と室内の床もスキップフロアのような高さ関係にある。
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