”RED ヒトラーのデザイン”(松田行正著)を読み始める。
まず装丁が非常に凝ってる。
表紙の裏にも帯の裏にも印刷が施されている。
頁の小口を斜めにするとヒトラーの顔が現れ、
反対に斜めにしても違うヒトラーの顔が現れる。
本を読もうとページを開く時や本を閉じる時、
ヒトラーに睨まれているようでちょっと不気味であるが面白い。
執拗にデザインで埋め尽くそうというこの装丁にも、
ヒトラーのデザインの性格を表そうという意図があるのかもしれない。
俄然内容にも期待が膨らむ。
↑ 上から。表紙を外した本。表紙の裏。帯の裏。
↑ 頁の小口に現れるヒトラー
6章だての本だが、
第1章ファッション、第2章デザイン、第3章グラフィックの途中まで読む。
図版や情報量も多く、
今のところ面白い。
ただ、ちょくちょく出てくる著者の政治的なコメントが目障りなのが残念・・・
本の内容とは全く関係のない蛇足的なコメントなので、
読みとばせばあまり影響はないが、
ヒトラーの政治的なデザイン=プロパガンダをも扱っている本なので、
著者自身もマスメディア等のプロパガンダにやられてるかも(!?)
と思えてしまうコメントがあったりすると、
正直少し萎えてしまう。
もっと無色で冷徹な視線で書かれていた方が良かったのではと思う。
でも内容自体は面白いので興味のある方にはおすすめ。
デザインの負の部分を考えるきっかけにもなる本だと思う。
悪く訳せば
”デザイン=たくらみ”
でもあるので・・・
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