• 保土ヶ谷の家

    所在地
    神奈川県横浜市
    敷地面積
    46.63m2
    延床面積
    86.21m2
    構造
    木造+RC造
    規模
    地下1階 地上3階
    構造設計
    +0一級建築士事務所(協力:向後章夫)
    建築施工
    吉野建設
    竣工年
    2010年
     
     
    掲載
    「住まいの設計」 2011年7・8月号
     
    「住まいの設計」 2011年11・12月号
     
    「住まいの設計」 2013年5・6月号
     
    「MYHOME100選」 vol.13
  • 前面道路1.8m程、敷地の広さは14坪程の、密集地の中に建つ小さな住宅。
    家全体になんとなく繋がりがあるような建物、それが建主の要望であり、この住宅のテーマとなった。

    4層分の高さを持つ空間の断面中央に2層分の箱を浮かせ、その中央の箱の中に寝室やワークスペースなどのプライベートの諸室を入れて、それを外側のドーナッツ状の空間をした共有スペースでくるむ、といった、入れ子形式の断面構成とした。この箱には建具を設け、外側の共有スペースと繋げたり閉じたりできるように配慮した。こうすることで中央のプライベートの箱は敷地外部から二重にプライバシーが守られる構成ともなっている。

    建物の両サイドには奥行き方向いっぱいに2つの大きなトップライトを設け、これらによって密集地の中に建つこの住宅の主な採光を得ている。2つのトップライト際にある4層分の高さを持つ大きな2枚の壁は、トップライトからの自然光を室内に拡散させるための反射板であり、刻々と変化する太陽の光の移ろいをダイナミックに映し出すスクリーンであり、夜にはそれぞれのフロアでの明かりを映し込むスクリーンでもある。これらの4層分の壁と吹き抜けが、この住宅を”家全体になんとなく繋がりがあるような建物”にしている。
    建物の換気には、水平方向の換気と同時に、4層分の高さがあるがゆえの縦方向の煙突効果も利用することで、”家全体のなんとなく繋がりがある”換気も同時に可能となっている。

    敷地周辺は地下水位が高く、かつ、地盤が大変軟弱であったが、地盤から3m程下にはある程度の地耐力が期待できる層があった為、敢えてそこまで掘削して地下をつくることで、杭工事等は不要とした。地下水は躯体防水で対処している。
    構造的には、地下1層地上3層の4層分の空間に3枚の床と1枚の屋根をブリッジ状に浮かすため、部分的に木造ラーメンフレームを採用している。それゆえ外壁面以外には構造壁が一切ない建物となっている。