『住人十色』さんへのお礼と補足

まずは補足説明をさせていただきます。
先週(7/20)の『住人十色』で”空隙の家”を紹介してくださいました。
番組内で”床面積をあえて犠牲にして…”とありましたが、
正確に言いますと、
あの住宅においては床面積は犠牲にはしておりません。
3階建てにすることで、
大きな吹抜をつくりつつも、
容積率いっぱいまでの床面積を確保しています。
加えて、
容積率算定用の床面積には含めなくてもいい小屋裏スペース
(天井高さ1.4mの隠し部屋?ワークスペース)も作っています。
つまり現在以上の床面積は法規上つくれません。

ちょっと複雑でわかりにくい建物なので、
誤解があったのかもしれませんね。
私の方の説明不足もあったのかもしれません。
私自身、狭小住宅を設計する際にも、
出来るだけ広い床面積を確保することよりも、
建物全体の構成や開放感、
部屋と部屋そして周囲とのつながり、
を最優先に考えているのは事実ですので。
つまり今回ご紹介いただいた住宅ではなく、
私の設計の姿勢として、
狭小住宅においてでも床面積の大きさを最重要視していない、
という意味においては、
”床面積をあえて犠牲にして…”は、
決して間違った表現ではありません。
番組ではそのことを解説してくださったのだと思います。

ただ上記のことは些細なことです。
『住人十色』の番組スタッフの皆様には深く感謝しております。
建物の構成などがわかりやすく伝わるよう、
こちらの設計意図を充分に汲んでくださりながら、
いろいろ工夫して撮影や編集、
そして的確な解説をして下さいました。
そしてお施主さんご家族が仲良く楽しく暮らされている様子が伝わり、
私自身も大変嬉しく、
そしてとても楽しく拝見させていただきました。
多くの方に観ていただけたら嬉しく思います。
連絡の窓口になってくださったOさんをはじめ、
スタッフの皆様、
そして何よりもお施主さんのYさんご家族の皆様、
どうもありがとうございました。