本棚の整理をしていたら懐かしい本が出てきた。
『アフォーダンス ー新しい認知の理論』佐々木正人著
本を開くと赤線と蛍光ペンで引かれた文がある。
”プランは事前にではなく、環境との「交渉」の結果として「事後的」に決定されていく。”
これは伝統的なAIでは、
”人間の設計者がロボットの中枢に「環境」についての「地図」を書き込んでいた。
行為のプログラム化のすべてを前もって人間がやっていたのである。”
ことに対しての新型AIについての言葉。
(新型と言ってもこの本は1994年発行のもの)
建築設計においても、
あらかじめテイストやスタイル、テクニックのようなものがあって、
それをどんな敷地のどんなお施主さんにも当てはめていく設計方法もあるし、
敷地の個性やお施主さんの価値観との交渉の結果、
建物の設計が事後的に決まっていく設計方法もあるような気がする。
私の場合は後者に近いと思う。
私なりにテクニックのようなものや考え方のスタイルはあるけど、
建物ごとの設計テーマは敷地の個性やお施主さんの価値観といった、
自分の外部にあるものから導き出す方が多いし、
その方が面白いとも思っている。
せっかくだから再読しようか・・・