昨日も”椿の家”の基本設計の続き。
今回もほぼ図面は描くことなく、
模型にて構想を練る。
敷地境界線や椿の樹からの離れを考慮すると、
建築面積は3.9m×6.75m=26.33㎡、
約8坪が上限となる。
2階建てだと延床面積は×2の16坪が上限となり、
そこには駐車場も含まれる。
お施主さんは持ち物が多そうなので、
そこになんとか小屋裏収納を組み込めたらと考える。
いわゆる狭小住宅の設計においては、
出来るだけ廊下などを無くして、
床面積上限いっぱいまで合理的な設計で隅々まで巧みに使いこなす、
といった考え方も多い。
そういった意味では、
廊下を無くせる螺旋階段はとても合理的で、
狭小住宅の設計においては便利。
ただ私は建物の大きな構成上(構造上)の理由で螺旋階段でなければ、
といった場合を除いて螺旋階段を使用することはあまりない。
例えば1階から3階まで螺旋階段だけで移動できるのは、
とても合理的ではあるけど、
その過程の室内風景の変化が単調で乏しくなりがちなのが気になる。
部屋から部屋への移動の際の室内風景の変化の豊かさは、
住宅空間の奥行きというか豊かさにつながるはずで、
動線が短いことが合理的で良いとは一概に言えないと思う。
住宅の設計を合理性だけで判断するのはつまらない。
小さな家ほどおおらかさが欲しいと思う。
そんなことも考えながら”椿の家”の基本設計中。
今回も模型の数が今の3倍、4倍に増えていくのだろう…。