2024/07/24 ”空隙の家”のコンクリート打放壁

『住人十色』を観て下さった方から、

”空隙の家”のコンクリート打放壁についてお問い合わせを頂きました。

近所で見るコンクリート打放仕上の壁とちょっと風合いが違うので特殊な仕上なのか?

とのご質問でした。

 

あの壁では中古の型枠を再利用しており、

1階で使ったものを2階や3階でも、

といったように、

あの建物内でも型枠を再利用しています。

その他特殊なことはしておりません。

中古である分、

型枠表面のコーティングにあるムラや、

過去のセパ穴(型枠固定時に使用する金具の穴)の跡などが、

最終的な壁の仕上がりに風合いを与えています。

ツルツルの綺麗なコンクリート打放仕上壁よりも、

よりコンクリートらしい表情が感じられるのではと個人的には思っております。

ただし事前に型枠職人さんとの打ち合わせをを重ねて、

イメージを共有しておくことがとても大事になります。

やり直しがきかないですので。

 

基本的に幅600mmの中古の型枠だけを使用していますが、

中古ゆえ長さはバラバラです。

それを横使いにして、

高さ方向だけの割付を指定していますので、

縦のパネル目地はランダムになっています。

 

建物内でも再利用するために、

パネルの割付方にはちょっとした工夫が要ります。