仕事をしなければならない時に限って、
無性に本を読みたくなるのはなぜだろう?
この3連休中に”ちっちゃなガレージ”の見積図面をある程度まとめなければ・・・
昨夜も引き続き”かたち”(フィリップ・ボール著)の、
第3章ー波を起こす、を読む。
この著者は説明がとても上手くて分かりやすい。
ただ初めてこういった類の本を読む人にはちょっと難しいかもしれない。
(丁寧な説明はあるのだが次々に出てくる見慣れない言葉に嫌気がさすのでは・・・)
特にこの第3章について言えば、
過去に複雑系やカオス理論の本を少しでも読んだことがある人だと、
それまで断片的であった知識がつながっていくような気がする。
私が複雑系やカオス理論の本を読んだのは何年も前のことなので、
思い出しながら読むも結構手こずる。
テーマはパターンを生みだす波についてだが、
化学反応(BZ反応)から鉱物、心臓の鼓動、粘菌、大腸菌、銀河というように、
話の対象が無生物から生物、ミクロからマクロへと横断して波紋のように広がってゆき、
内容自体はとても刺激的である。
エントロピー増大の法則によれば、
宇宙に存在する物質はことごとく崩壊・無秩序への道をたどる。
なぜ生命だけは、崩壊をまぬがれて秩序を保ち続けることができるのか?
それが『生命とは何か』でシュレーディンガーが問いかけたことだ。
生命は食べ、飲み、呼吸をして、排泄をする。
シュレーディンガーは、
生物体は負のエントロピーを食べて生きている、そういった。
上の動画のBZ反応は、
混ざり合った均質な液体から波模様が現れてまた均質な液体に戻る。
つまり混沌から秩序が生まれて再び混沌に到る。
食べ物(反応を引き起こす材料)を補給し、
排泄させれば(最終生成物を取り除けば)、
この反応は際限なく持続させることができるらしい。
この反応にあるのは活性と抑制、
正のフィードバックと負のフィードバック、
それらの相互作用とバランス。
”波紋と螺旋とフィボナッチ”(近藤滋著)に紹介されていた、
アラン・チューリングの反応拡散方程式と仕組みは似ている。
このような化学反応で出来たパターンが定常化したのがシマウマの縞模様で、
このような化学反応が持続化してできているのがタテジマキンチャクダイの縞模様、
ということなのだろうか?
(シマウマの縞模様は色素沈着で、
タテジマキンチャクダイの方は成長につれてファスナーを引くようにして、
1本のシマが枝分かれして2本になり本数が増える。つまり模様が動く!)
遺伝子にはタンパク質の化学的構造・化学的機能が暗号化されている。
遺伝子には例えば動物の模様自体がプログラムされているのではなく、
材料は与えるものの模様は化学反応におまかせ、
ということなのだろうか?
もしかしてそれは模様に限ったことではないのか?
次は第4章ー体に書かれたもの。
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