今日は取材の為、
編集の飯田さん、カメラマンの吉田さんと”空隙の家”へ。
飯田さん曰く、
「久々に攻めた設計の狭小住宅が来た!」という理由で、
今回”空隙の家”を取材対象にしていただけたとのこと笑
住まい手であるYさんご家族も快く取材・撮影にご協力してくれる。
考えてみれば、
Yさんご家族がこのお家で生活をされてまだ4ヶ月。
だけど、
すでにこのお家はYさんご家族ならではのお家になっている印象。
Yさんご家族ならではの価値観や、
家族の仲の良さや大らかさ、
生活スタイルやその工夫などが、
家全体から感じられ、
設計者としても何かとても嬉しくなった。
このお家の外壁は、
外側も内側もコンクリート打放のままで断熱材が入っていない。
屋根には大きなトップライトもあり、
建物の中央は大きな3層吹き抜けの空間になっているので、
冷暖房においても不利な構成の建物になってはいる。
私も住まい手のYさんもそれは承知の上で、
こういったお家の設計になっている。
確かに夏の3階は暑い。
けど1年を通して、
天気の良い日の日中はトップライトからの自然光だけで充分に生活ができ、
家の中に居ても時間の移り変わりが感じられる豊かさがある。
3層吹き抜けがあるゆえに、
お家全体の空間がつながっていて、
家族がお家のどこに居てもその気配を感じることが出来る。
3層吹き抜けの建物であるゆえに、
煙突効果を利用した適切な換気を家全体で行えるので、
内部結露も発生しにくくなっているはずとも思う。
もちろん暑い寒いを考慮した断熱性能も大事だとは思う。
けどお家にはもっと本質的で大事なものがあるはずと、
そう考えて私は今まで設計をしてきたし、
建築設計のお仕事をされているYさんご夫婦おふたりも、
そう考えていたはずと思う。
今回のお家の断熱性能や結露について、
奥さんは同僚などから心配する意見も耳にしてきたようだ。
でも今日奥さんが口にした、
「でも最終的に私たちは勝った!」
という言葉がとても嬉しかった。
この4か月間ほど、
このお家で実際に生活をされた上での言葉だ。
今後は息子さんや娘さんも大きくなっていく中で、
”空隙の家”はYさんご家族に大事にされていくであろうし、
ますますYさんご家族ならではのお家になっていくのだろう。
”空隙の家”はとてもよいご家族に住んでもらえて幸せなお家だと思う。
私としても今後がますます楽しみである。
飯田さん、吉田さん、
今日はどうもありがとうございました。
どのような誌面にして頂けるのか楽しみにしております。
そしてYさん、
日曜日にもかかわらず取材に気持ちよくご協力いただき、
本当にありがとうございました。