キャンチスラブ

7枚の”キャンチスラブ”で出来るお家

 

このスケッチは”工房のある家” “空隙の家”の基本設計時のもの。

それまであれこれ色々な案を作っては悩んでいましたが、

このスケッチで空間構成と構造アイデアがやっと一致し、

その後の方向性が決まりました。

キャンチスラブ(CS)とは片持ち床のこと。

”工房のある家”の床は、

最下層の床(基礎の耐圧版)以外はすべてキャンチスラブです。

両側の壁から何枚もの床が突き出ている形になります。

キャンチスラブにすることで、

吹抜側の床下に梁が出てこないこと。

(上のスケッチでは中央の樹のある部分が吹抜)

これで階高を小さくすることができ、

3層の建物が可能になっています。

 

 

一部床のレベルを変えることで、

色々な高さから、

色々な方向から、

樹を見ることができるようにしています。

外から家に帰ってきたらまず樹が迎えてくれて、

樹の下で本を読んだり食事をしたり絵を描いたり、

樹を横に見ながら寝たり仕事をしたり、

樹を見下ろしながらお風呂に入ったり・・・

”工房のある家”はそんなお家です。

 

※追記

”空隙の家”の基本設計の過程を以下で書いています。

・建築家思考の狭小住宅 07|東京の”まち”に暮らす3階建て狭小住宅の設計実例(変形地)

ご興味のある方は是非!