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狭小住宅のリノベーション

お家の中のハナレ| 狭小住宅のリノベーション

場所はかつて私が勤めていたアーツ&クラフツ建築研究所(所長:杉浦伝宗)が16年前に設計した”ちっちゃな家#57”(1階RC造、2~3FW造)の1階にある駐車場の リフォーム 。

お施主さんからのご要望は以下のようなものだった。

・家族全員が使えるフリースペースに出来たらいいな

・そこで寝たりできたらいいな

・テーブルが出せたり仕舞えたりできたらいいな

・できるだけ物は置かないようにして、図書館に勉強に行く・・・みたいな部屋にできたらいいな

・誰が来てもすぐ上がってもらえるような部屋にできたらいいな

・そこでボクササイズの練習ができたらいいな

以上のようなご要望から、まずは2~3Fの仕上げ(PBに白いペンキ塗)とは異なる木質(ラワン合板)と既存の打放コンクリートによる空間とし、お家の中のハナレのような特別なスペースにしたいと考えた。

そして、床の仕上げ面はちょうど座れるくらいの、既存の土間から360mm前後の高さに設定し、門扉やガラス戸を開放すれば、このハナレ自体がこのお家の広い縁側のような、知人やご近所の方が来た際にも気軽に上がってもらえるスペースになればと考えた。

7畳ほどの広さを最大限有効活用できるように、必要となる家具は床や壁に収納させた。

床下のスペースを床下収納として有効活用すると同時に、床蓋の裏面にクッションを固定することで、床を180度開けるとベンチや寝れるくらいの大きさのソファーが現れる。

長手の壁には薄型の棚収納を設置して、そこに折り畳みのテーブルや、棚下や棚上には照明も収納させている。

床がフラットの時は鏡貼りのボクササイズの練習スペース、床を開けてソファーやベンチを出し、壁からテーブル、天井から照明を下ろすと、勉強や団欒のスペースになる。

このハナレは、そこでの生活の変化によって床や壁(収納)の形も変化する、そんな空間である。

 

 

・アーツ&クラフツ建築研究所HP ちっちゃな家#57

 

※参考リンク

狭小住宅にご興味のある方は是非!

建築家思考の 狭小住宅

 


DATA

所在地:東京都世田谷区
述床面積:11.70㎡(ハナレ部分)
構造:1階RC造、2~3階W造の既存住宅の1階部分
建築施工:本間建設
竣工年:2021年


建築家・佐藤森/PLUSZERO ARCHITECTは狭小住宅・注文住宅・デザイン住宅の設計を得意とする東京・渋谷の設計事務所。東京・神奈川・埼玉・千葉などでこだわりの家を建てるなら是非!