2023/07/21 ”空隙の家”現場

今日の朝は”空隙の家”の現場へ。

豊島区の方がいらして狭あい道路についての現場立会い。

現場に着いたら水道工事中で、

メーターの位置がおかしい。

引込位置の関係があるのは分かるが、

植栽の邪魔になるので、

出来るだけ玄関側に寄せてもらうよう、

やり直しをお願いする。

 

役所の方が時間通りに現場に到着。

この建物、本当に住宅ですか?

と訝しげに私に聞く・・・。

今迄にも何度もそう聞かれてきたので、

笑顔でもちろん!と返事をする。

狭あい道路の立会い検査は問題なし。

27日に道路工事を行うことになる。

 

現場では大工の三田さんと桜井さんが本棚を作ってくれている。

厚み12mmと24mmのラワンのランバーコアを組み合わせて本棚をつくるのだが、

大工さんに面白い建物だけど面倒!

と言われた。

けどきちんと作ってくれるはず。

楽しみ。

 

Aさんも食洗器の前面に貼るバイブレーション仕上のステンレスを持ってきてくれた。

狭い現場だから職人さんの仕事が同時に重なると大変である。

 

明日は樹と踏石が搬入されて、

樹の向きや石の位置を指示するために、

また現場に来なければならない。

なので今日は写真を撮って早目に現場を去る。

 

北側隣家間の隙間へと視線が延びる。

 

 

 

浴室の横は吹抜。明日ここに樹が入る。湯舟から樹を見おろせる。

 

天井高さ1.4mのワークスペースから見る。ここからも樹が見えるようになる。

 

2FL+1350。右側には木の板が貼られてベンチになる。奥の窓から西側隣家間の隙間を通じて、

通りまで見通せる。

 

ベンチに座ると目の前に樹が見えるようになる。この家の特等席。

 

吹き抜けの見上。ここに樹が入る。

 

中古の型枠を再利用してできた打放コンクリートの壁。

荒々しいけど味わいがあると思う。

こういったコンクリートの表情にしてくれと職人さんにお願いするのは、

結構勇気がいる。

イメージなのでうまく伝わるか分からないし、

型枠大工さんもそういったオーダーは今までなかったらしいので。

そして何よりも、

こっちのイメージよりも汚ならしいものになってしまったらと、

不安で胃が痛くなったこともあった。

コンクリートなのでやり直しがきかないから・・・。

綺麗なコンクリートにしてくれとお願いした方が余程楽なのだ。

けど今回はいい表情になっていると思う。

新品の型枠で出来たつるつるで綺麗な打放コンクリートよりも断然に良い。

新築の住宅だし、

ちょっと目立つ外観の建物ではあるけれど、

このコンクリートの表情のおかげで、

何年も前からここに建っていたような建物にも見えて、

周囲になじみやすくなっているのでは、

とも思う。